ハイブリッド弁護士のお悩み相談「貸金返ってきたら生活保護は?」 – BIGLOBEニュース

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本誌のドキュメンタリーページ『シリーズ人間』に登場し、「あのキレイだけど押しの強い弁護士はナニモノ?」と、巷をにぎわせた仲岡しゅん弁護士。その正体は、男性として生まれ、数年前に女性に「トランス」した男と女のハイブリッド弁護士!大阪生まれ、大阪育ちの若き闘士は、悪を許さぬ正義感と、美貌に似つかぬ義理人情を盾にして、法律を武器に日々奮闘中。そんなハイブリッド弁護士がトラブルをシュッと解決!

【今回の相談】「2年ほど前、知人に50万円貸したあと、音信不通となってしまいました。その後、事情があって働けなくなり、1年前から生活保護を受けて暮らしています。最近、その知人の居場所がわかったので、返還請求をしたいのです。もともと自分のお金です。収入として、生活保護費から引かれることはありませんよね」(40代女性・無職)

【回答】「貸した金が返ってきた場合でも、その分、生活保護費から差し引かれ、手元のお金は増えません」(仲岡しゅん)

今回は少々ご事情がおありの様子。まず、生活保護制度の趣旨を確認してみましょう。憲法第25条に、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあります。この理念を受け、生活保護法第1条には「その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障する」とあります。

つまり、日本では「最低限度の生活」が、生活保護の支給によって保障されているわけです。その支給額は、「最低生活費」の金額から「収入認定額」を差し引いたものと規定されています。「最低生活費」には、ややこしい計算があるので今回は割愛しますが、問題は「収入認定額」です。当然ながら、収入がたくさんある人は、生活保護を受給できません。

さて、ご相談の「貸した金が返ってきた」ケースはどうなるでしょうか。「もともと自分の金やねんから、収入には当たらんやろ」と思われる人もいます。でもね、現実にお金が入ってきたことに、変わりはないんです。

たとえば、数十年前に友人にお金を貸していたとしましょう。のちに生活苦となり、生活保護を受給していたところに、そのお金1,000万円が返還された場合。1,000万円という額は明らかに生活保護支給額を超えています。それだけのお金が実際にある以上「お金があるのに生活保護をもらっている」という逆転現象が発生します。

つまり、貸した金だろうが何だろうが、「それはそれ、これはこれ」。生活保護を巡る運用というのは、なかなかにシビアなのです。したがって、貸した金が返ってきた場合でも、その分、生活保護費から差し引かれ、手元のお金は増えません。というかね。そもそも論ですが、生活保護を申請する際、持っている債権はすべて、それがたとえ回収の見込みがないものであっても、申告せなあかんのよ。みなさんはお気をつけてくださいよ……。

まあ、それでもなお「金を返さんやつは許せん! 返還請求することに意味がある!」という強い意志をお持ちでしたら、どうぞご連絡を。その請求、わたくしがお引き受けします。





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