「1枚のカード」で安心感 – 読売新聞

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デザイン部・小林早希

デザイン部・小林早希

 私の父は2013年10月、病気のため病院で亡くなりました。その際、私は「1枚のカード」のおかげで、落ち着いて行動することができたのです。

 カードは、ある葬儀社の会員証です。入会金3万円、年会費などは一切不要。父が亡くなる3週間ほど前、私は父のために墓を買いました。その際、墓の購入者募集をしていた葬儀社に勧められ、入会しました。

 葬式費用の割引を受けられるなどの会員特典がありますが、私がひかれたのは、いざという時、電話一本ですべて任せられる安心感でした。会員証には、「葬儀24時間受付」の案内と電話番号が書かれています。

 父が息を引き取った後、病院から電話すると、担当者が車で駆けつけ、遺体を安置場所の寺まで搬送。僧侶の手配、通夜、告別式、火葬、香典返しなどを取り仕切ってくれました。おかげで私は、父をしのぶことに専念できました。

 喪主の経験のある人は、「葬儀社なんだから、それくらいは当たり前」と言うでしょう。また、会員にならなくても、葬儀社は同じように対応してくれます。でも、喪主初体験の私は、会員証を財布に入れて持ち歩くことで、気持ちの準備ができたのです。

 多くの葬儀社などが会員制度を設けています。500円で申し込めるところもあります。また、冠婚葬祭の費用を積み立てる「互助会」も人気があります。

 会員制度も互助会も、葬儀費用面のメリットが強調されますが、私はむしろ、いずれ訪れる親や自分の最期について考える意味で、利用価値があると思っています。

 準備がない状態で親が亡くなった場合でも、最期を迎えた病院が、提携の葬儀社を紹介してくれます。ただ、葬儀の内容や費用などを丁寧に検討する余裕はないと思います。

 会員制度や互助会を利用しなくても、備えはできます。葬儀社でプランや費用について聞くだけでもかまいません。ウェブサイトでも情報が得られます。「縁起でもない……」などと思わずに、葬儀社を訪ねたり、インターネットで調べたりしてみてください。(社会保障部 安田武晴)

 父親を見送った記者(48)が、最期に備えるための情報をお伝えしています。





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