元気な時から最期を思う – 読売新聞

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デザイン部・小林早希

デザイン部・小林早希

 ミドル世代の皆さん、元気でお過ごしですか。私も48歳、バリバリのミドル。体力の衰えは否めませんが、まだまだ若いつもりでいます。ただ、4年前に父が病気のため78歳で亡くなり、「自分もそんな年になったんだな」と実感しました。

 死期が迫り、長男である私がまず考えなくてはならなかったのが、墓のことです。調べてみると、その多様さに驚きました。考えてもきりがないので、母(76)と相談し、東京都内にある屋内型の墓を買いました。

 父が逝ったのは、その約3週間後。結果的に、亡くなった後に墓のことであれこれ悩まずにすみました。

 次は葬式です。喪主を務めました。もちろん初めての経験です。通夜や告別式は、葬儀社の担当者が取り仕切ってくれるので、さほどたいへんではありません。担当者の指示通りに動けばよいのです。「葬儀社ってたいしたものだな」と感心してしまったほどです。

 それよりも、祭壇や骨つぼ、ひつぎなどを選ぶのに気を使いました。当たり前ですが、安いものから高いものまでいろいろあるのです。ひつぎは火葬してしまえば、跡形もなくなるのですが……。戒名も「信士」と「居士」では、寺に納めるお布施の金額が違いました。

 葬式後は、役所への届け出や、公共料金支払いの名義変更、相続の手続きなどが待っていました。これらは母が行いましたが、「てんてこ舞いだった」そうです。相続関係の手続きは司法書士に頼み、何とか終えました。

 日本は今、年間約130万人が亡くなる「多死社会」です。2040年には年間約168万人に達すると推計されています。書店に行くと、葬式や墓、相続に関する本や雑誌が数多く並んでいます。元気な時から最期を考える「終活」も、珍しくなくなりました。

 中高年にとっては、親だけでなく、自分のことも含め、死は気になることの一つではないでしょうか。ほんの少しでも心構えや準備をしておきたい――。そう考えるミドルは少なくないと思うのです。

 このコーナーでは、父を見送った私の体験をふまえながら、最期に備えるためのお役立ち情報をお伝えしていきます。(社会保障部 安田武晴)





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