日本の年金制度 – 日豪プレス

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ライフメイツ社会保険労務士事務所の
蓑田透さんに聞く
日本の年金制度

オーストラリアに住んでいるとついつい忘れがちになる「日本の年金」。
今回はライフメイツ社会保険労務士事務所の蓑田透さんに協力して頂き、日本の年金制度についてご説明頂きました。

日本の年金について:目次

日本の年金について

豪州在住の日本人(永住者および長期滞在者。市民権取得者を含む)でも以前日本の年金に加入していた、または現在加入中である、人については各種の日本の年金を受給できます。以下受給可能な年金について説明します。

1)老齢年金

年金の中でも老後にもらえる代表的な年金です。現在年金に加入していない人でも日本で暮らしていた時に毎月の国民年金保険料を払っていた、またはサラリーマンとして会社経由で厚生年金に加入していれば、その分の年金を老後に受給できる可能性があります。

受給要件として現役時に25年以上の年金保険料の納付が必要ですが、例外的に海外居住者は海外居住期間を(たとえ保険料を払っていなくても)25年に含めることができます。

さらに日豪社会保障協定により豪州年金(Age Pension)に加入していればその期間も25年に含めることもできます。こうした措置により豪州居住者については日本の年金の加入期間が短くても多くの方が支給対象になります。

2)加給年金

あまり知られていないのですが、老齢年金受給開始時に扶養すべき年下の配偶者または18才以下の子がいると老齢年金に上乗せして加給年金が支給されます。

対象は厚生年金(国民年金は不可)に20年以上加入されていた方ですが、日豪社会保障協定により日豪の通算年金加入期間が20年あれば受給できるようになりました。受給額は配偶者がいる場合で最大で年間約39万円で、配偶者が65歳になるまで支給される大変おトクな年金です。

既に老齢厚生年金を受給している人で日豪社会保障協定締結(2009年)前に年金申請された方は加給年金の受給権があるのに受給されていない可能性があるので一度調べてみるとよいかもしれません。

3)遺族年金

まだ現役である年金加入者(被保険者)および老齢年金受給者本人が死亡した場合に残された遺族に支給される年金です。国民年金、厚生年金(共済年金)それぞれに遺族年金があり、遺族の範囲、受給要件、受給額が異なります。

注意すべき点は年金加入者本人(被保険者、年金受給者)が死亡してしまった場合、残された遺族自身が申請手続きをしなければならないことです。もし日本企業の駐在員が死亡した場合は会社の福利厚生担当者が全て手続をしてくれるので特に問題ないのですが、それ以外の場合は遺族が加入者本人の死亡の届出と遺族年金の両方の申請手続きをしなければなりません。

手続きが複雑でしかも海外からの手続きとなるとかなり面倒です。そのためにも年金加入者本人は日頃から年金について家族と情報を共有しておくことが必要です。定期的に郵送される年金関係の書類の保管場所などは必ず伝えておきましょう。

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4)障害年金

現役である年金加入者(厚生年金被保険者である駐在員または国民年金の任意加入保険者)が傷病により障害になった場合に支給されます。したがい以前年金保険料を払っていたが今は払っていない、または現在老齢年金を受給中である、という人は受給の対象にはなりません。

また障害内容ついてはある程度重い症状でなければ認定を受けることはできません。

5)手続き

申請手続きは日本にある日本年金機構や各共済組合で行えます。定期的に日本へ行かれる方は直接訪問して手続きできます。日本へ行く機会のない方は日本の家族や代行業者に委託して手続きすることもできますし、豪州から郵送で申請することもできます。

日本国内に居住する方と提出書類が異なるので、事前に電話などで確認しておくとよいでしょう。

6)豪州年金の請求

豪州在住者が老後の豪州年金(Age Pension)を受給する際の加入要件(少なくとも連続した5年間を含む10年以上の豪州国内居住)についても日本の年金加入期間を通算することができます。

豪州居住期間がまだ10年に達していない場合に日本の年金加入期間を通算することで受給することができます。年金申請時に日本の年金記録がある旨を伝えましょう。

また老後に日本へ帰国した場合でも日本から豪州年金の申請を行なうことができます。

尚豪州のSuperannuationについては豪州国外から申請手続きを行なうと本来の金額から減額されるので注意が必要です。(詳細は各Superannuationの運営管理者にお問合せ下さい)

ライフメイツ社会保険労務士事務所
■電話番号: +81(03)6822-9002
■Web: www.life-mates.jp
■Email: info@life-mates.jp
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そのほか年金に関する情報を日豪プレス全国版2017年7月号にも掲載。
ウェブでも読んで頂けるようになっていますのでこちらの記事をご一読ください。





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