「共謀罪でもの言えない社会に」 大津で弁護士らシンポ – 京都新聞

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「共謀罪」法案について問題点などを話し合う木谷さん(右)と海渡さん=大津市島の関・市民会館
「共謀罪」法案について問題点などを話し合う木谷さん(右)と海渡さん=大津市島の関・市民会館

 国会で審議中の「共謀罪」法案を考えるシンポジウムが4日、大津市の市民会館で開かれた。識者が法案の意図などを解説し「刑事司法の根幹を傷つける法案で、市民がものを言えない社会になる」と訴えた。

 滋賀弁護士会と日弁連の共催で、日弁連共謀罪対策本部副本部長の弁護士海渡雄一さんが基調講演した。海渡さんは、法案では行為の相談や準備が処罰され、対象とする「組織的犯罪集団」の定義が不明確なことから「何をしたら処罰されるかという一般市民の自由の範囲が曖昧になり、国家が市民社会に介入しやすくなる」とした。

 法案の対象となる罪のうち、組織的威力業務妨害は反原発などの市民運動に、組織的強要は労働組合活動に、組織的信用毀損(きそん)は言論活動に適用される可能性があるとして「これらだけで戦前の治安維持法並みの破壊力がある。市民の異議申し立てを抑えようという意図があり、社会の進歩が止まる」と訴えた。

 パネル討論では、元裁判官で弁護士の木谷明さんが加わり「行為を起こす前は証拠が無く、つくられた証拠で取り締まられ、冤罪(えんざい)が増える」と予想。裁判所が果たすべきチェック機能は「体制迎合型で上の意向を忖度(そんたく)する裁判官が多く、捜査機関の言うままになってしまうのではないか」と懸念した。聴衆で参加していた元裁判官で同会所属弁護士の井戸謙一さんも2人に発言を求められ「裁判官が最高裁の支配の下にあることが問題。個々が独立できる制度が必要」と指摘した。

 最後に、海渡さんと木谷さんは「どんな状況になっても物言わぬ国民にならないようにしよう」と呼び掛けた。

【 2017年06月04日 22時30分 】

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