東京新聞:税金滞納 早めに行動を 督促放置、厳しい処分も:暮らし … – 東京新聞

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 税金の滞納を続けると、生活の立て直しは非常に難しくなる。しかも最近は、自治体による強引な差し押さえで、追い打ちをかけられるケースも。法律家や税理士らは「税金の滞納が膨らまないよう、法律家などに早めに相談して解決策を探るのが賢明」とアドバイスする一方、強引すぎる差し押さえから滞納者を守ろうと、四月八日に「滞納処分対策全国会議」を結成する。 (白井康彦)

 群馬県に住む五十代の女性は最近、同県伊勢崎市の司法書士、仲道宗弘さんと久しぶりに会った。「あのころは末の子どもが中学三年。『高校に行かせることもできなくなりそう』と悩みました。先生のおかげで本当に助かりました」

 女性は会社員の夫とともに三人の子どもを育てた。しかし、教育費などの負担が重く夫婦が借金を重ねて住民税などを滞納。十年ほど前には滞納額が約二百万円に膨れ上がった。

 女性は自治体の担当者と話し合ったが、厳しい対応に打ちのめされた。「以前は毎月四万円を払う分納を認めてもらっていたのに、担当者が代わったら『その金額では不足』と言うのです」。夫の給料の一部を差し押さえると予告され、パニックになった。

 女性は友人の紹介で仲道さんに相談。仲道さんは夫婦の借金の履歴を丹念に調べ、消費者金融会社に払いすぎた利息の返還請求ができることを発見。その手続きで約二百万円の過払い金の返還を受け、税金の滞納分を一括納付できた。

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 消費者金融会社などからの借金は自己破産をすれば返済義務がなくなるが、税金の滞納分は破産しても納める義務が消えることはない。自治体から納付を督促されたときは担当者と相談するのが賢明だ。「不誠実とみられると分納で払うことも認めてもらいにくくなる」と法律家らは話す。

 しかし最近では、自治体による強引な差し押さえも目立つ。差し押さえが禁止されている児童手当や生活保護費などが差し押さえられたケースだ。

 鳥取県の自営業男性は二〇〇八年、預金口座に振り込まれた児童手当十三万円を鳥取県に差し押さえられた。鳥取県は、口座にいったん入金されたことを理由に預金と主張。しかし、広島高裁松江支部は一三年、差し押さえたのは実質、児童手当だったとして、県の処分が違法であると認定。十三万円の返還を命じる判決を出した。

 給与や公的年金も全額を差し押さえることは法律で禁じられている。滞納者は、差し押さえをした自治体に審査請求をしたり、差し押さえの行政処分の取り消し請求訴訟を起こしたりできる。「差し押さえなど厳しい処分を受けても救済されるケースはある。あきらめる必要はない」と仲道さんは話す。

◆法律家ら支援へ全国会議 「悩まず相談して」

 滞納処分対策全国会議の事務局長に就任する予定の佐藤靖祥弁護士(仙台弁護士会)によると、活動の柱は▽集会などで自治体の強引な差し押さえが多い現状を世間に訴える▽税金滞納者の相談に応じやすい体制づくりに努める−など。運営には、法律家や税理士のほか各地の多重債務者支援団体なども協力する。

 全国会議に参加する「愛知かきつばたの会」事務局長で司法書士の水谷英二さんは「一人で悩むのではなく、早めに相談してほしい」と意気込んでいる。

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