後期高齢者医療の特例見直し 保険料の軽減が縮小|マネー研究所 … – 日本経済新聞

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後期高齢者医療制度の軽減特例が見直しになる

 後期高齢者医療制度に加入する夫婦です。これまであった保険料の特例措置が見直しになり、負担が増える人がいると聞きました。いつから、どう変わるのか教えてください。

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 75歳以上が対象の後期高齢者医療制度は2008年4月に始まった。制度には世帯の所得に応じた保険料の軽減措置が設けられているが、それに加え、激変緩和として軽減の特例も実施してきた。対象者は916万人。17年度からこの特例の一部が見直しになる。小幅でも保険料が上がるのは特例対象者の約3割になる見込みだ。

 後期高齢者の保険料は加入者が等しく負担する「均等割」と前年の所得に応じて負担する「所得割」の合計。各都道府県の後期高齢者医療広域連合が地域の実情を勘案して独自に決める。均等割と所得割それぞれに、所得が少ない人に対する軽減特例がある。

 今回の見直しで均等割の軽減は現行のまま据え置きになったが、所得割で一部に実施してきた5割の軽減が17年度は2割に減り、18年度になくなる。

 厚生労働省の資料によると全国平均の保険料で試算したところ、年金などの収入が153万~211万円の約160万人が影響を受ける。収入211万円の人は月2200円の所得割が17年度3510円、18年度4400円に上がる。

 軽減特例は低所得者だけでなく、75歳になる前日まで配偶者や子の扶養家族だった元被扶養者も対象だ。元被扶養者は個人や世帯の収入にかかわらず、所得割はゼロ、均等割も9割軽減されてきた。対象者は約169万人で保険料は月380円と少ない。

 この元被扶養者向けの軽減特例が17年度に7割、18年度は5割と縮小する。厚労省の試算では月380円が17年度に1130円、18年度に1890円になる。

 ただし、元被扶養者の中でも所得の少ない86万人に対しては先ほどの低所得者向けの特例が適用されるため、均等割について9割か8.5割の軽減が継続する見込み。380円の保険料は変わらないか、上がっても570円までになる。

 特例縮小の背景には同世代内での不公平感がある。74歳まで国民健康保険に加入していた人が後期高齢者医療制度に加入すると、所得に応じて保険料が課される。所得にかかわらず月額380円の元被扶養者との差は大きく、能力に応じた負担を求める考えだ。

 軽減の特例を見直した後の保険料が年金から引き落とされるのは秋からで、その際に初めて実感する人も多いだろう。「後期高齢者は年金しか収入がない人も多い。わずかな保険料の増加でも痛いと感じる人は少なくない」と社会保険労務士の山本礼子氏は話す。

[日本経済新聞朝刊2017年3月25日付]

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