てるみくらぶ破産、巻き込まれた時に知っておくべきことを弁護士に聞いた – マイナビニュース

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企業が破産、消費者として知っておくべきことは?

てるみくらぶは3月27日、東京地方裁判所に対して破産手続開始の申し立てを行い、同日、開始決定を受けた。代理人弁護士らによると、負債額は計150億円にもおよび、旅行者への弁済率は1%程度になる見通し。旅行業界に限らず、企業が破産した場合に一般消費者はどのような対応ができるのか、また、一般消費者にどのような対応がなされるのか、弁護士の鈴木淳也さんにうかがった。

――事前に気を付けるべきことはありますか

そもそも、企業が近々破産の申し立てをする見込みがあるかどうかについては、その企業の内情を知らなければ、事前に予測することは困難です。同じ業種の企業であれば、他の会社の経営状態が思わしくないという情報が伝わる可能性はありますが、それでも破産を予測することまでは難しいと思われます。

一般の消費者がこれを事前に予測することは難しいと思われますので、残念ながら、事前に気を付けるべきことなど、有効な手段はほとんどない、と言わざるを得ません。

ツアー申込者は優先的破産債権の上位ではない

――会社が破産となった際、弁済の優先順位はあるのでしょうか

債権(てるみくらぶ側が支払わなければいけないお金)は、全て破産後の配当手続きによって回収されることになります。この中にも優先的破産債権といって、優先的に配当が受けられるものがあります。その優先順位は、(1)国税・地方税の請求権、(2)国民年金や国民健康の保険料等の請求権、(3)共益費用の請求権、(4)雇用契約上の賃金請求権等となっています。

したがって、取引先やツアーを申し込んだ人の債権は、(1)~(4)に上げられる優先的破産債権ではないので、それらの配当が終わった後に、配当されることとなります。

――多く取り戻せる方法はあるのでしょうか

どれだけ取り戻せるかは、債権者の数や債権額、配当可能な財産がどの程度あるかによって違ってきますが、配当手続きによって配当がされますので、特別に自分だけ多く取り戻す方法というのはありません。

――カードで支払った場合、引き落とし前に止めることはできるのでしょうか

信販会社が既に旅行代金をてるみくらぶに一括払いしてしまっていれば、キャンセルは難しく、信販会社から請求がされる可能性が高いです。もしも一括払い前であれば、信販会社に解除通知を発して、支払い停止を主張することも可能です。


破産申請をしたてるみくらぶは、今後の営業ができないとともに、返金を実施することもできない。そのため、旅行ツアーの旅行代金の返金はてるみくらぶからは行われず、加盟している日本旅行業協会(JATA)による弁済業務保証金制度での対応か、破産手続きでの対応となるが、いずれの場合も全額返金は難しく、弁済率は1%程度になる見通しとなっている。現在、てるみくらぶのホームページでは、今回の破産の経緯と共に、返金方法などの一般消費者からの問い合わせに関するお詫びとお知らせを掲載している。

※写真はイメージで本文とは関係ありません



筆者プロフィール: 鈴木淳也

弁護士法人アディーレ法律事務所所属。札幌弁護士会所属。大学時代には山に登って地質調査をするなど、地球温暖化システムについての研究をしていた。しかし、将来について迷っていた時に「困っている人を助けなさい。自分が本当にやりたいことはそれでよいのですか? 」という夢を見たことから、決まっていた就職を辞退し、司法試験を目指すことに。気象予報士の資格を持つ理系弁護士として、困っている人に寄り添う弁護活動を行う傍ら、お天気情報をブログ「OH! 天気ブログ」で発信している。



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