実はよく知らない「所得税」の仕組み – 税理士が解説 – マイナビニュース

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給与と控除の仕組みについては以前の記事でご紹介しましたが、皆さま、給与明細書はじっくりご覧になってみましたでしょうか? 今回は、年間で納める所得税、住民税、そして社会保険料の額がどのように決められているのか、について詳しく見ていきたいと思います。第一弾は「所得税」についてです。

なお、前回ご紹介した給与明細表の源泉所得税はあくまでも概算であり、ここでいう所得税は納税者の個々の事情を反映して確定したものを指します。

所得税の額はどうやって決まる?

まず、所得税について見ていきます。所得税には「所得税の速算表」があり、国税庁のWebサイトに掲載されています。

「所得税の速算表」

この表を見ると分かる通り、「課税される所得金額」(課税所得)が高ければ高いほど税負担は重くなり(累進課税制度)、最高税率は45%です。

ここで、浮かぶのが「課税所得ってなに?」という疑問ではないでしょうか? 税所得とは年収とは異なるもので、下記の計算式で求められます。


給与所得-所得控除=課税所得

【給与所得】:収入(年収)-給与所得控除(一定の計算式による)
【課税所得】:給与所得-所得控除
【所得控除】:医療費控除・社会保険控除・生命保険控除・扶養控除・基礎控除など

所得税の計算方法は?

速算表にある「課税される所得金額」「税率」「控除額」という項目をどう使って所得税額を計算するのか見てみましょう。

課税所得×税率 – 控除額

それでは、【年収480万円、東京都内在住、豊島区勤務、独身、35歳男性】の場合、所得税がどのくらいになるのか計算してみましょう。わかりやすくするため、所得控除については最低限の内容にしています。

【給与所得】
[収入:4,800,000円]-[給与所得控除:1,500,000円]=3,300,000円

【課税所得】
[給与所得:3,300,000円]-[所得控除:1,072,292円]=2,227,708円


・医療費控除:なし
・社会保険控除(※): 692,292円(月額57,691円×12)
・生命保険控除:なし
・扶養控除:なし
・基礎控除:380,000円

※社会保険料は健康保険料と年金の合算です。健康保険料率は平成28年3月分を適用しています。

上記より、課税所得が2,227,000円(1,000円未満切り捨て)なので、所得税の速算表の「195万を超え330万円以下」の税率は10%、控除額は97,500円です。

[個人の課税所得:2,227,000円]×[税率:10%]-[控除額:97,500円]
=所得税:125,200円

なお、平成25年から平成49年までの間は、復興特別所得税として所得税額に2.1%をかけた税額が加算されます。

(第二弾は住民税について詳しく解説します)

花房 浩平(はなふさ こうへい)
税理士法人アディーレ会計事務所。税理士。東京税理士会所属。大阪府出身。京都産業大学経営学部卒業。民間企業にて8年半営業担当として勤務後、一念発起して税理士試験を受験し合格。大阪の会計事務所にて中小企業の資金調達支援の経験を積む。現在は起業家の会社設立や個人事業主の法人化を事業計画策定、資金調達の面からサポートしている。アディーレ会計事務所が運営する経営者の企業・経営をサポートするブログ「税サポ」の監修を担当。

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