新基地「全国を候補地に」 全国青年司法書士協議会が会長声明 – 琉球新報

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 全国青年司法書士協議会は7日までに、政府が推進する名護市辺野古の米軍新基地建設工事について「住民投票による合意がなく、憲法上の土台を欠く」と指摘し、中止した上で全国の自治体を候補地として国民全体の議論を深めることを求める会長声明を発表した。沖縄の基地問題については「沖縄県の固有の問題と考えて放置すれば、無意識にも『沖縄県は本土とは違う』という差別をしてしまうことにつながらないだろうか」と疑問を呈した。

 声明は2月28日に、会長の梅垣晃一氏(当時)の名前で発表した。「法的根拠が乏しいままに移設工事が進められることで、憲法の理念がないがしろにされていくことを看過できない」と指摘。最終的に移設先を決める際には、憲法にのっとり国会での法律制定と当該自治体での住民投票による同意を得て決めるべきだとしている。

 沖縄の米軍基地問題を巡る現状については「国民が自分の暮らす地域に問題が及ばないことを期待して見て見ぬふりを続けていれば、日米安全保障条約の利益を享受する一方で、負担を沖縄に偏在させることを暗に認めることになる」と指摘した。

 基地建設は国政の重要事項に当たり、憲法41条で国権の最高機関と規定される国会での立法措置が必要になるとした。新基地建設により、自治体の都市計画など自治権が制限されるため、憲法92条の規定から、制限の範囲や代償措置などは法律で規定される必要があると指摘した。憲法95条で、特定の自治体のみに適用される特別法の制定には住民投票が必要とされていることにも言及している。

 辺野古への新基地建設の法的根拠としては2006年と10年の閣議決定しかなく、県や名護市の住民投票による同意も得ていないとした。(沖田有吾)

前会長・梅垣晃一氏 言わなければ現状黙認

 昨年9月、東村高江のヘリパッド建設に市民が抗議している現場を訪ねた。地元の人の生活も構わず警察が道路を封鎖していた。東京や本土の他の県ではあり得ない光景だったが、沖縄では普通に行われていて衝撃だった。

 声明をまとめる時には、会の中で議論もあった。「政治色が強すぎる」という意見もあった。

 それでも、何も言わないことは沖縄に基地を押し付けている現状を黙認してしまうことになり、それも一つの政治的な決定となってしまうと内部で議論を重ねた。最終的には法律家として「デュープロセス(適正な手続き)を重視せよ」とは言えるだろうと合意した。

 世論として、本土の人は移設先などは考えたくない。内閣のトップが勝手に決めてくれないかなと望んでいる。でも、それは法治国家として望ましくない。今回の声明を議論のきっかけにしてほしい。(談)


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